川崎幸病院 川崎幸病院大動脈センター 医療法人財団石心会 大動脈治療の最前線 心臓血管外科の最前線    
         
       
   

手術手記
   
   

 

75歳男性・静岡県 2004年寄稿

1996年 大動脈解離
1998年 弓部大動脈瘤手術
2002年 下行大動脈瘤手術

私は約45年間、殆ど休みなく働き続けタバコもヘビースモーカーだったのですが、今までに病気らしい病気もせず、健康面で過信し油断があったと思います。
 
平成8年12月の祭日の朝、自動車を運転走行中、突然、胸部背部を激痛に襲われキリキリと締め付けられ全身の力が抜け車を止めるのが精一杯。
通りかかった中学生に助けられ、目の前の病院に運ばれましたが、すでに気を失った状態でした。
しかし、この病院では処置出来ず直ちに順天堂伊豆長岡病院に転院することになりました。
病状は、大動脈解離であり、上行大動脈の内膜2枚が裂け血管の直径が7.5cmとなっている状態でした。

その当時はこの手術をできる外科医がおらず、内科での集中治療が行われました。
その後、手術を受けなければ常時爆弾を抱えている状態で命の保証はないとの説明を聞きました。
運よく大動脈外科医としてアメリカで多くの経験を積んで帰国された山本先生の執刀で人工血管置換手術をすることを強くすすめられました。

当初、手術が怖くて尻込みしていましたが、先生の熱心、懇切な説明を聞き常に死の心配をしているよりも、一時の苦痛の方がと決心がつき、平成12年11月に実施。
平成14年10月今度は下行大動脈の人工血管置換術を受けました。
2回とも山本先生の執刀でしたので安心して手術を受けることが出来ました。

新聞等によりますと、この病気で人工血管置換術が必要とするのは全国で年間約2000件発症することを知りました。
私は3年間で上行・下行の2回の大手術を経験し、2回とも合併症もなく治療計画のとおりの期間で退院、経過は順調で現在は年1回の受診で済んでいます。
とは言え大手術なので或る程度のリスクと術後の痛みは覚悟しなくてはならないと思います。

この様な手術は経験豊富な先生に受診するとともに全幅の信頼をし、指導を受け、これに絶対に従う、不安事項があればすみやかに解消、食生活・適度な運動・禁煙・血圧・体重等に気配りし、自己管理を徹底するのが肝心であると思います。